こどものころ、阿武隈川の支流の近くに住んでいたことがある。本流(?)に合流する直前のところだったので、ふつうに大きな川だった。毎日一度は岸の上に立って観察していると、いろんな風景に出会う。白いヘビが泳いでいるのを見たこともあった。流れの際には深いところもあって、そこは深い静かな青。水はつめたくて、夏、泳いでいるこどもがおぼれたりする。ふだんは川原がひろがっているのだが、雨がふると流れは勢いをまして濁流となり、川原を埋め尽くす。
というようなことを台風一過の朝に思い出して、多摩川を見に行った。田園都市線二子玉川駅はプラットホームの三分の一くらいは多摩川の上にかかっていて、見晴らしがよい。そして、多摩川は今まで見たこともないほどに増水していた。土手の下まで水がせまり、遊歩道も野球場もみんな水の下。すごい!
というようなことを台風一過の朝に思い出して、多摩川を見に行った。田園都市線二子玉川駅はプラットホームの三分の一くらいは多摩川の上にかかっていて、見晴らしがよい。そして、多摩川は今まで見たこともないほどに増水していた。土手の下まで水がせまり、遊歩道も野球場もみんな水の下。すごい!
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by suigyu21
| 2007-09-07 22:24
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水牛を更新しました。見てね。
わかいころ、偏屈なじいさんの友だちがいるといいなあと思っていた。ふとまわりを見ると、昔からの男友だちはみな偏屈なじいさんになっている。しかし、こちらもちゃんとばあさんになっているので、わかいころの夢が叶ったというわけにはいかない。ばあさんには偏屈な若いボーイフレンドがあらまほしい。その気になってみようか。
わかいころ、偏屈なじいさんの友だちがいるといいなあと思っていた。ふとまわりを見ると、昔からの男友だちはみな偏屈なじいさんになっている。しかし、こちらもちゃんとばあさんになっているので、わかいころの夢が叶ったというわけにはいかない。ばあさんには偏屈な若いボーイフレンドがあらまほしい。その気になってみようか。
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by suigyu21
| 2007-09-03 00:20
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奄美自由大学に行っていた。
行きは早朝の便。東京から奄美への直行はこれ一便しかない。この日も暑い日だったので、窓から下を見ると、海から水蒸気が柱のようにうっすらといくつものびて、その先に厚い雲がひろがっている。そして、その水蒸気の柱の部分に虹がかかっている。飛行機の進行につれて、水滴のプリズムを通る太陽の光がまあるい虹の帯となっては消えていく。あんなにたくさんの虹を見たのははじめてだ。
帰りは夜の便。奄美から東京への直行はこれ一便だけ。地上は雲のおおい天気だったが、巡航高度まであがると、雲ははるか下にあり、皆既月食がきれいに見えた。比較するものがないので、月はあまり大きくはないが、あかるいところも影の部分もくっきりと美しい。
羽田空港にはすごい雷雨のなかを着陸した。月は雷雲の上にすっかりかくれて、窓のとなりで稲妻が光っていた。
飛行機の座席の座り心地はわるかったが、行きも帰りも窓の外は美しかった。暑い夏の奄美での5日間を祝ってもらったみたいだ。
行きは早朝の便。東京から奄美への直行はこれ一便しかない。この日も暑い日だったので、窓から下を見ると、海から水蒸気が柱のようにうっすらといくつものびて、その先に厚い雲がひろがっている。そして、その水蒸気の柱の部分に虹がかかっている。飛行機の進行につれて、水滴のプリズムを通る太陽の光がまあるい虹の帯となっては消えていく。あんなにたくさんの虹を見たのははじめてだ。
帰りは夜の便。奄美から東京への直行はこれ一便だけ。地上は雲のおおい天気だったが、巡航高度まであがると、雲ははるか下にあり、皆既月食がきれいに見えた。比較するものがないので、月はあまり大きくはないが、あかるいところも影の部分もくっきりと美しい。
羽田空港にはすごい雷雨のなかを着陸した。月は雷雲の上にすっかりかくれて、窓のとなりで稲妻が光っていた。
飛行機の座席の座り心地はわるかったが、行きも帰りも窓の外は美しかった。暑い夏の奄美での5日間を祝ってもらったみたいだ。
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by suigyu21
| 2007-08-29 15:42
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青空文庫10周年記念パーティの日に発足した製本部。なんとなくはじめたことだが、青空文庫のテキストをもう一度本のかたちに取り戻す試みとして、手製本をしばらく続けてみようということになった。続けているうちに、青空文庫仕様の手製本のやりかたができてくればうれしい。
パーティ当日に限定1部として販売した手製本のタイトルを備忘のために記しておく。まとまりも思想もない、いきあたりばったりの品揃え(?)で、製本もハードカバーから一折りの中綴じまでさまざまなスタイルをためした。写真に撮っておかなかったのがちょっと悔やまれる。
『赤蛙』島木健作
『あたらしい憲法のはなし』
『幾度目かの最期』久坂葉子
『女百貨店』吉行エイスケ
『神楽阪の半襟』水野仙子
『環礁』中島敦
『昨日・今日・明日』織田作之助
『旧聞日本橋1』長谷川時雨
『旧聞日本橋2』長谷川時雨
『ぐうたら戦記』坂口安吾
『黒髪』近松秋江
『黒猫』島木健作
『Kの昇天』梶井基次郎
『源氏物語 夢の浮橋』与謝野晶子訳
『ジガ蜂』島木健作
『酒渇記』佐藤垢石
『処刑のはなし』フランツ・カフカ 大久保ゆう訳
『睡魔』蘭郁二郎
『鮨』岡本かの子
『地上』島田清次郎
『父』金子ふみ子
『テガミ』小林多喜二
『読書遍歴』三木清
『トコヨゴヨミ』田山花袋
『鳥』横光利一
『光の中に』金史良
『一房の葡萄』有島武郎
『貧乏』幸田露伴
『風琴と魚の町』林芙美子
『方子と未起』小栗虫太郎
『優しき歌』立原道造
『霊感』豊島与志男
『わが町』織田作之助
それではまた!(八巻美恵)
パーティ当日に限定1部として販売した手製本のタイトルを備忘のために記しておく。まとまりも思想もない、いきあたりばったりの品揃え(?)で、製本もハードカバーから一折りの中綴じまでさまざまなスタイルをためした。写真に撮っておかなかったのがちょっと悔やまれる。
『赤蛙』島木健作
『あたらしい憲法のはなし』
『幾度目かの最期』久坂葉子
『女百貨店』吉行エイスケ
『神楽阪の半襟』水野仙子
『環礁』中島敦
『昨日・今日・明日』織田作之助
『旧聞日本橋1』長谷川時雨
『旧聞日本橋2』長谷川時雨
『ぐうたら戦記』坂口安吾
『黒髪』近松秋江
『黒猫』島木健作
『Kの昇天』梶井基次郎
『源氏物語 夢の浮橋』与謝野晶子訳
『ジガ蜂』島木健作
『酒渇記』佐藤垢石
『処刑のはなし』フランツ・カフカ 大久保ゆう訳
『睡魔』蘭郁二郎
『鮨』岡本かの子
『地上』島田清次郎
『父』金子ふみ子
『テガミ』小林多喜二
『読書遍歴』三木清
『トコヨゴヨミ』田山花袋
『鳥』横光利一
『光の中に』金史良
『一房の葡萄』有島武郎
『貧乏』幸田露伴
『風琴と魚の町』林芙美子
『方子と未起』小栗虫太郎
『優しき歌』立原道造
『霊感』豊島与志男
『わが町』織田作之助
それではまた!(八巻美恵)
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by suigyu21
| 2007-08-20 20:23
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ちょうど一年くらい前に『ブダペスト』という小説を読んだ。主人公はリオとブダペストで二重生活をおくるゴーストライター。ストーリーがすすむうちに、場所も言語も混乱の度合いを深くしていく。おもしろい。著者のシコ・ブアルキの小説を読むのははじめてだったし、ボサノヴァの詩を書き歌うひとでもあるというのもはじめて知った。
その後見たDVDはポルトガル語オンリーで、シコ・ブアルキが何を歌っているのか、何を言っているのか、さっぱりわからない。でも、歌のほとんどはトム・ジョビンのピアノだったし、アマゾンの鳥がプリントされたきれいなシャツを着てなにごとかをしゃべっているシコ・ブアルキのひとみはブルーグレイで美しく、見るに値するものだった。
この夏は「This is Bossa Nova」という映画を観て、それから3枚組のトム・ジョビンのDVDを観た。葉巻とアルコールがよく似合っているなあ。さらに妹のエレーナ・ジョビンが書いた『アントニオ・カルロス・ジョビン』と、息子が編纂した楽譜集がテーブルの上に置いてある。
はじめに『ブダペスト』をうちに持ち込んだのはわたしだが、あとはみな家人が調達してきたもの。まだまだ楽しめそうだ。
それではまた!(八巻美恵)
その後見たDVDはポルトガル語オンリーで、シコ・ブアルキが何を歌っているのか、何を言っているのか、さっぱりわからない。でも、歌のほとんどはトム・ジョビンのピアノだったし、アマゾンの鳥がプリントされたきれいなシャツを着てなにごとかをしゃべっているシコ・ブアルキのひとみはブルーグレイで美しく、見るに値するものだった。
この夏は「This is Bossa Nova」という映画を観て、それから3枚組のトム・ジョビンのDVDを観た。葉巻とアルコールがよく似合っているなあ。さらに妹のエレーナ・ジョビンが書いた『アントニオ・カルロス・ジョビン』と、息子が編纂した楽譜集がテーブルの上に置いてある。
はじめに『ブダペスト』をうちに持ち込んだのはわたしだが、あとはみな家人が調達してきたもの。まだまだ楽しめそうだ。
それではまた!(八巻美恵)
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by suigyu21
| 2007-08-17 13:58
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