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水牛だより

2014年 04月 17日 ( 1 )

たまごサンド、片岡的な

明日にはためしてみようと思っているたまごサンドのレシピ。
たまごは一人ならふたつ、二人なら三つを固茹でにする。殻をむいて、細かく切り刻む。そこにトマトケチャップとウスターソースを少し、そしてマヨネーズを加えてふんわりとまぜる。ねっとりとしてしまってはいけない。教えてくれたのは片岡義男さん。テーブルに置かれていたコーヒーの受け皿からスプーンを取り上げて、ソースの分量はこのスプーンに軽く2杯ほどです、ソースの味を感じるほど入れてはいけない、と具体的な指示つきだった。おいしそうなので独り占めしないで、メモの代わりとしても書いておこうと思った。

到来物のたまごをおすそ分けするときに、焼きたてのパンもいっしょに持っていったから、たまごサンドへと話が続いていくのは当然のことだ。「物々交換しましょう」と言って、片岡さんが私にくれたのは、サルパ・ディ・ポリというグラッパの小さな瓶。必要以上に酒飲みと認識されているらしい。新刊の『短編を七つ、書いた順』の最後に書かれた「グラッパをかなりかけます」に出てくるのと同じものだ。グラッパの入った細いガラスの瓶が円筒形の金属のケースに入っている。ケースの蓋を開けると、密封されているはずの瓶からグラッパの香りが漂ってくるのがすばらしい。円筒形のケースに入っていることでラッピングなどがやりやすいのだろうとまずは思ったが、開封のときの効果だってきちんと考慮されているのかもしれない。人間の思想のかたまりのような小さなモノを存分に受けとめた。

たまごサンドの話と物々交換はその日のちいさな特別な話題だったのだけれど、主題はいつもの通り、これから片岡さんが書く予定の小説などについてだった。つまり、いつだって、仕事のために会っているのだ、ときどきそのことを忘れる瞬間があるにしても。これから書くであろう短編小説や長編小説、そして新しいタイプの私小説について、片岡さんがどのように考えているのか、そのアイディアを語ってくれる。聞くまではわからないのは当然として、聞いてもわからないことは多い。そのわからない感じがおもしろさに通じているのではないか。などと思っていると、わからないなりに何か言いたいことも出てくる。「こういう話」とまとめられない、ストーリーというものから自由である小説はどうですか? 最近の短編はすでにそうなっていると思うので、もっともっとその方向へいったものが読みたいです。と言ったのだが。。。
by suigyu21 | 2014-04-17 22:54 | Comments(4)