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水牛だより

『高橋悠治ソングブック』を入稿した

土曜日の深夜に『高橋悠治ソングブック』のデータをアドヴァンスという旭川にある印刷所に送って、やっと一安心。アドヴァンスの親切で早い対応のおかげで、今週末には印刷はできあがる見込み。ありがたいことです。あとは無心にせっせと綴じて、19日にはシアターイワトのロビーに並べられそうだ。限定100部です。

作曲家と編集者の家内工業は、家内というもろもろをもひきずって、なかなか思うとおりの仕事一筋にはいかない。さらに、今まで愛用してきたコンピュータの調子が悪く、新しいマシンは用意してあるものの、それではアプリケーションが動かなかったりと、とても面倒な事態に陥っている。そうならないといいなあ、と心から思うときに必ずそうなる。どうしてでしょうね。

レイアウトしたものをpdfに書き出しているときに、ちいさな間違いに気づいたりもしたが、そのまま進めてしまった。完全な楽譜なんてほとんどないぜ、と言われてもあまり慰めにはならないが、時間の制約でしかたがなかった。とはいえ、時間の制約がなければ完璧なものが出来上がるのかどうかは疑わしい。永遠に出来上がらないかもしれない。

テーラワーダ仏教のスマナサーラ長老の説法の本はたくさんあって、いくら読んでも飽きることなくおもしろい。修行や瞑想をしない身にも「今この場で役に立ち、自ら実践し理解する智慧の教え」は必要なのです。ソングブックを作ろうと思い立ったのは出来心だったが、実際に作業をするときにいつもこころにあったのは「理性の生き方というのは、少ない努力で、効率的に仕事することです。」という長老のひとことでした。
by suigyu21 | 2008-09-10 18:38 | Comments(2)
Commented by espera at 2008-09-10 18:53 x
ソングブック、楽しみですねえ。
「少ない努力で、効率的に仕事すること」が「理性の生き方」というのは頷けるけど、最後の力を振り絞ってでも完璧に近づけたい、という気持ちに引っ張られることもありますよね。それが「執念」みたいになってしまうのが怖い。少し時間がたつと、なんであんなにこだわったのかしらん、と不思議な気がすることも多いし。「智慧の教え」って、たぶん、それを一瞬にして見通す冷めた目なのかもしれない。私もそういう目をもちたいナ。
Commented by suigyu21 at 2008-09-11 11:07
何かをやりつつ覚めた目を持つためにはいつも意識していないと。
楽しいとかわくわくするとか感じることは実は不得意なことである、と長老はいろんなところで語っています。得意なことは何を感じるでもなく、すっとできてしまう。だから世の中のほとんどの人は自分の不得意なことを選んでやっているのだ、と。
なるほどな〜と思います。