nothing but blue skies
iPhoneで撮影したまま溜まっている写真を整理しようかと見始めたら、ほとんどの建物の被写体はすでにないか変貌している。ほんの数年くらいのあいだに消滅した風景が無数にある。近所にある古い家だって、少しのあいだその前を通らないうちに更地になっていることも多い。ちょうどそういう時期なのかもしれない。更地になったところに新しく建てられた建築物はどれも味気ないと感じるけれど、これからその建物にも時が積もって古くなり、見るひとによっては郷愁を誘われるように変化するのだろうか。
近所には外壁を青く塗った家が何軒かある。青の色はさまざまで、写真はその一軒だ。外壁の青と空の青とがほぼ同じ色合いになった快晴のある日の午後、立ち止まってカメラを向けた。そして次にこの家の前を通ったときには、写っている外壁の手前に新しい家が建っていて、青い色はまったく見えなくなっていた。ガックリ。この写真にしか残っていないあのときに見えたもの、なくなっても誰が困るわけではないけれど、無造作に捨ててしまっていいのかどうか。いい、とも思えるし、よくないという声も聞こえてきて、結論はなかなか出ない。
by suigyu21
| 2024-08-01 10:27
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