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水牛だより

春なのに

はじめて買ったジョージアのワインはおいしかった。やさしくまろやかで、気持ちよく飲めてしまう。酔いはしばらくあとからほんのりとやってくる。そしてその酔いの感じもやさしい。最近岩波ホールでジョージア映画祭があり、その作品をすべて見た、という若い友人に一本プレゼントしようと思う。若いエネルギーがきらきらしている人と会うのはうれしい。

晴れてあたたかく乾燥している日に、寝具などを洗濯する。太陽のおかげですぐに乾いて、清潔になる。それだけで気分は爽快だ。

友人が土佐文旦を送ってくれた。愛媛で育った彼女は柑橘類についてくわしい。こどものころはみかんよりも夏みかんのほうが好きだった。それから、八朔。柑橘類でも皮の黄色い大きめのが好き、と彼女には伝えてある。文旦はおいしい。さっぱりとしているので、食べたあと体のなかがきれいになる感じがする。

同い年の友人からコロナに罹った、とメールが来る。お互いに後期高齢者だから、罹ったら死ぬかもしれないね、と言い合っていた。軽くすんで回復してからの知らせだったからホッとして、免疫ができてよかったね、と返事。正しく恐れることはもちろん大事だけど、正しく恐れないことも必要ですね。

仕事はぼちぼちと、少しだけ続けていて、特に問題なく進んでいる。そのためには私だって少しは努力をしているつもり。

毎朝のささやかな贅沢のため、電車を乗り継いで、4つ目の駅までコーヒー豆を買いにいく。深く焙煎したばかりの豆はバッグに入れても持ち歩いているときも芳しいアロマをまきちらしてくれる。

『ペンギンの憂鬱』を読み始める。著者のアンドレイ・クルコフはウクライナのロシア語作家。いまの大統領は芸人だったし、ウクライナのユーモアを思う。

わたし(たち)の人生はこうした小さな出来事のつらなりにすぎないのかもしれないが、だからといって一方的な暴力によってこうした日常を奪われたくはない。きょうは武器関連企業の株価が上昇しているらしい。スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの本のタイトルのように「戦争は女の顔をしていない」のだ。


by suigyu21 | 2022-03-01 14:27 | Comments(0)