まぼろしの明日にむかう
3月20日は片岡義男さんの70歳の誕生日だった。片岡さんの小説の編集をするようになって、かれこれ10年。毎年お誕生日にはちょっとふざけたカードくらいは送ってきたが、70歳というのは特別な節目ではなかろうか、と気にかかっていた。片岡さん自身はそんなことを気にかけたりしないことはじゅうぶんすぎるほど知っているけれど、だからといってその時を無為にやり過ごすなんて、あまりにもつまらないじゃありませんか。
というわけで、お祝いに片岡さんの『ラハイナまで来た理由』を青空文庫で公開しました。お祝いに、というのはあくまで個人的な意味あいで、青空文庫としては、著作権のある作品を著者みずからの意思で公開する、という大きな意味あいを持っている。二つの意味あいが私のなかで矛盾なくひとつの方向を示してくれた。どちらかひとつだけでは、なかなかその気になれなかったと思う。片岡さんがみずから自分の小説を公開してほしいと言ってくださったことで、青空文庫の人たちが協力かつ先導してくれたことは大きい。それからクリエイティブ・コモンズの存在も。そもそも青空文庫は個人の意思の集まりで、その意思の集合をひとことで言うなら、テキストをだれでも読める状態にしておくことだから、こういうときには案外すんなりと事はすすんでいく。ボランティアには自生植物という意味もあるとおり、じわじわ繁殖しているのです。
『ラハイナまで来た理由』は「ハワイ四部作」の最後の小説で、私の好きな作品なのだった。四部作は書かれた順番をこれから遡ってすべて公開していく。そのことがどんなふうに発展していくのか、未踏の地に向けて。
片岡さん好みの「美人」たちを集めてお祝いのパーティをプレゼントしようと考えたこともあった。その光景を想像すると笑えるほどに、具体的な構想だったんだけどな。次の機会までお預けです。
というわけで、お祝いに片岡さんの『ラハイナまで来た理由』を青空文庫で公開しました。お祝いに、というのはあくまで個人的な意味あいで、青空文庫としては、著作権のある作品を著者みずからの意思で公開する、という大きな意味あいを持っている。二つの意味あいが私のなかで矛盾なくひとつの方向を示してくれた。どちらかひとつだけでは、なかなかその気になれなかったと思う。片岡さんがみずから自分の小説を公開してほしいと言ってくださったことで、青空文庫の人たちが協力かつ先導してくれたことは大きい。それからクリエイティブ・コモンズの存在も。そもそも青空文庫は個人の意思の集まりで、その意思の集合をひとことで言うなら、テキストをだれでも読める状態にしておくことだから、こういうときには案外すんなりと事はすすんでいく。ボランティアには自生植物という意味もあるとおり、じわじわ繁殖しているのです。
『ラハイナまで来た理由』は「ハワイ四部作」の最後の小説で、私の好きな作品なのだった。四部作は書かれた順番をこれから遡ってすべて公開していく。そのことがどんなふうに発展していくのか、未踏の地に向けて。
片岡さん好みの「美人」たちを集めてお祝いのパーティをプレゼントしようと考えたこともあった。その光景を想像すると笑えるほどに、具体的な構想だったんだけどな。次の機会までお預けです。
by suigyu21
| 2010-03-24 11:10
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