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水牛だより

三月の卵

カフェでゆで卵をひとつ、殻をつるりとむいて、まるのまま塩を少しだけつけてかぶりつく。めずらしい経験だけど、そのカフェが養鶏場とリンクしていると言えば、不思議はないし、卵もおいしそうな気がするでしょ? 柔らかくもなく固くもないちょうどいいゆで加減の卵と深煎りのコーヒーはとてもよくあうのです、見た目も味も。帰りには黄身がふたつ入っている卵だけ、ひと箱いただいた。産卵しはじめた若い鶏が産むものだそうだ。排卵が調子にのらずについふたつになるらしい。昔はふつうの卵のなかにまじっていたから、当たると得したような気がしたけれど、今はきっと規格外なのでしょう。

まっしろい卵というのも卵の世界ではめずらしいのかもしれない。ロアルド・ダールは少年のころにいろんな鳥の卵を172個も集めていた。ナイチンゲールの卵は深緑色、海烏の卵は黒い斑点のあるスカイブルー。「引出しを開けると、たくさんの異なった美しい卵が仕切りのピンクの真綿におさまっていて、すばらしい眺めだった。それにまた、それぞれの卵をどうやってどこで見つけたかを、いつも思い出すことができた。」と、『一年中ワクワクしてた』の「三月」の章に書いてある。
by suigyu21 | 2009-03-13 22:23 | Comments(2)
Commented by espera at 2009-03-15 20:18 x
ああ、「双子の卵」とかつて私の家では呼んでいました。懐かしい。陽光にかざすと透き通るような白、大ぶりの細長い形、ざらっとした表面の感触まで思い出されます。
Commented by tsuu at 2009-03-24 09:34 x
ゆで卵をつるりと綺麗に剥くのが難しいです。
エンジェルハートの ロバートデニーロのように綺麗に剥きたい。(笑)