水牛だより

<   2014年 07月 ( 3 )   > この月の画像一覧

暑い日のサトウキビ

古書で手に入れた『沖縄ハワイ移民一世の記録』(鳥越皓之 中公新書 1988年)を読んだ。暑い日に、サトウキビから作られるラム酒を飲むのはおいしいが、そこにとどまることなくサトウキビ・プランテーションでの移民の労働を想像するのはよいことだと思う。こどものころにテレビで見ていた力道山のプロレスで、レフリー沖識名の姿も記憶のなかから蘇ってきた。1904年生まれの沖識名は、沖縄からハワイに渡った移民一世だった。わたしがテレビで見たときには50歳を超えたくらいだったのだろう、そんなふうには見えなかったけれど。

ハワイをまず知り、そこから沖縄へと興味がのびていった。沖縄を訪ねてみると、やっぱりハワイと同じとか似ているとか、ほんとに小さなことをいくつも発見した。沖縄はアメリカだったこともあるので、商店の看板はよく似ていると感じたけれど、しかしハワイは英語、沖縄は日本語だ。地理や歴史の共通点があることも同時に知った。30年ほど前のことなので、いまも共通点を感じられるかどうかは大きな謎だ。

1945年8月15日生まれの友人がいる。ものごころついてからは毎年ラジやテレビのその日のニュースで「あれから×年」と言われて、自分の年齢は忘れることのできないものだと言っている。ほんの少し後に生まれた私とは、甘い甘い砂糖に関する記憶がまったく違う。彼女にとってはごちそうであり、私にとっては当たり前のことだった.そういう話をしながら戦後の復興の速さを実感していたのかもしれない。彼女は防空壕のなかで生まれたのではなかったのかな。あれ、それは別の友人だったかな。


[PR]
by suigyu21 | 2014-07-29 21:04 | Comments(0)

極度に楽天的な

10年以上前に更年期をなんとか無事にやり過ごした。若いころに旅行するときは、いつだって生理につきまとわれた。特にその時期を選んでいたわけではないが、月に一度のことだからしかたないことだったのかな。かつては生理用品そのものの体積も相当あり、もちろん旅行のときの荷物を圧迫するし、コンビニなどない昔だから、知らない土地で生理をお迎えするのにそなえて、いつでも来い、という万端な準備なのだが、いつもよりは楽とはいえない。だから今は、ひと言でいえば、快適であり平和な日々だ。年をとるのは悪くないことを証明する具体的なひとつのことだと思う。

それでも、生理に関して何度も経験した思い出は忘れがたい。どんなに用意万端と思っていても、あるとき生理は突然やってくる。自分の体なのにはかりしれない。隣で話している友だちから移ってくることも一度や二度ではなく、そんなときに限って、生理用ナプキン(と、今でもいうのだろうか?)を持っていない。トイレの自動販売機で一つだけ買えるシステムもなかった。そのときに、その移してくれた友だちならもちろん、突然で困ったときには、知らない人でも、嫌いな人でも、言ってみれば必ず生理用ナプキンをくれた。私だって、そういわれて持っていればためらうことなく進呈していた。

ローク・スワイというタイ語、ロークは世界、スワイは美しいという意味だ。美しい世界は生理用ナプキンをめぐる女子にはあったなあと思うけれど、つい最近、ローク・スワイには「極度に楽天的な」という意味が付け加わったことを知り、少したじろぐ。極度に楽天的でなければ美しい世界はないということなのだろうか。生理用ナプキンに関してはどうなっているのだろう。
[PR]
by suigyu21 | 2014-07-14 22:49 | Comments(2)

眠ります

ベッドで眠っている人を見る機会は家族以外にあまりない。死んだ人はだいたい仰向けに寝かせられていて、ヨガでいう死体のポーズをそのままだ。

それが眠るときの正式な姿勢であり、熟睡できるような気がして仰向けになって死体のポースのまま眠ると、思ったようには楽ではない。よく考えてみると、動物の姿勢としては無防備すぎると思う。鼻も喉もつまっているのは、自分のいびきで目覚めてしまうときに感じる。目覚めたときには思わずいびきが大音響でないことを祈ってしまう。

そんなわけで、最近は眠ろうと思ったらまず横向きになる。体の右側を下にすると心臓が上になるので、気のせいか軽快だ。腰を少しひき、さらに膝を少しまげて眠りにつく。そうすると死体のポーズよりずっとよく眠れる。そもそも死体は眠っているわけではないのだし。

眠りの質や時間には個体差がずいぶんあるらしい。すぐにぐっすりと眠れて短時間で目覚るということができないが、それは持って生まれたもので、後天的に睡眠時間を短くしてコンディションを維持することは不可能に近いとどこかで読んで、さっぱりとあきらめた。あきらめてはいるけれど、雲雀のように朝早くから機嫌よくエネルギッシュな人がうらやましい。


[PR]
by suigyu21 | 2014-07-04 17:18 | Comments(1)