水牛だより

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年を越えて

「冬の旅」を終えて帰ってきた。イワトもピアノも新しくなったけれど、演奏者ふたりと制作陣を含めてみな年をとったので、今年は明るいうちに始めた。西に向いた大きな窓から薄いカーテンをとおして入ってくる西陽が美しく、譜めくりする必要のない歌のときにはその西陽にみとれていた。暗い世の中にあって、暗い歌を聴きながら暗さの意味を考えているときでも、美しいものは美しい。きっと来年も大晦日は冬の旅ですね。

みなさまの多大なご心配および関心をよそに、譜めくりは難なく終えることができた(あくまでも当社比です)。理由なく緊張することはたまにあるけれど、ふつうはきょうのようにリラックスしているのでございます。

さあ、これから明日の水牛の更新の作業だ。大晦日から元旦にかけて、いつも仕事している状況はいつから始まったのだろうか。少なくとも半分は自分の責任だから、だれにも文句は言えない。それに案外楽しんでいるのだった。

それではみなさま、よい年を! 新年のごあいさつは水牛でね。
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by suigyu21 | 2011-12-31 22:00 | Comments(0)

大晦日は危険がいっぱい

大晦日恒例、日本語で歌うシューベルトの「冬の旅」が近づいてきた。新しいイワトと新しいピアノだけれど、歌手とピアニストは古いまま。そろそろリハーサルがある。この演し物だけはいつも譜めくりを担当しているので、リハーサルからつきあわなくてはならない。

譜めくりは若いころから数えきれないほど経験してきたけれど、あまり好きになれない業務である。最近は老眼なので、繰り返し記号がよく見えなくて、めくった途端に演奏者にめくり戻されるということもありました。めくり戻すことが出来るのならそもそも譜めくりなんかいらないのではないかと思うし、さらにはそれを演出と見る人がいる、という程度に目立ってしまうのが困る。

四半世紀くらい前に譜めくりしてる私を見て、林光さんから聞いた怖い話。譜めくりでさ、めくりそこなうことはふつうにあるでしょ。ぼくが知ってるいちばんスゴイのはさ、めくりそこなって譜面を落とし、それを受け止めようとして、鍵盤に手をついてしまったんだ。光さんの話なので、うそかまことかわからないけれど、めくっている身にはいかにもありそうなことだと思える。失敗もそこまでいけばどんな演奏よりすごい。
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by suigyu21 | 2011-12-19 21:20 | Comments(0)