水牛だより

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暮れていく

年末年始という状況に追いかけられてはいても、できるだけ関係なく静かに過ごしたいと思う。降誕祭は祝わなかった。その日の夜に友だちと会ったけれど、和風の食べ物にお燗酒。いつもは混んでいる店が空いていたのは、降誕祭は食べ物もほぼ決まっているからでしょう。あすの大晦日の夜は「冬の旅」だし、元旦は水牛の更新が待っているが、これらはいつもの業務だ。原稿はぎりぎりでないと集まらないから、元旦だからといって更新を前倒しにはできませんね。

年賀状はもうずいぶん前に出さないことに決めたのだった。仕事にも友情にも特に影響は出ていない(と思う)。年賀状は出さない人なのね、と思われていればいいのだ。かつては友だちには楽しんで書いていたこともあったので、もらうのはうれしい。勝手に毎年送ってくれる友だちもいる。そんなことを数人で話していたら、片岡義男さんが「年賀状がほしいの?」と聞く。「ほしいですよ、ください」と答えたけれど、きっと帰り道でそのことは忘れられたにちがいない。片岡さんの次の短編小説集の原稿がそろっている。「校正がもうすぐ終わるので出来たら送ります」と言うと「ぼくも原稿を送ります」と返された。その次の新たな短編小説集の原稿のことで、これは忘れられたりはしないで、きっと送られて来る。さらにその次の小説のこともほぼきまっている。最近はレイアウトまで担当しているから、印刷直前の状態まで自力で出来てしまう。小説家といっしょにさっさとやって、出版時期が決まるまでその状態で置いておけばいいのだ。影の仕事はおもしろい。
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by suigyu21 | 2010-12-30 17:32 | Comments(1)

冬の花、冬の旅

垣根の垣根の曲がり角に山茶花が咲いている道はたくさんある。花はひとつ咲くと、後を追うようにたくさん開いて、そこここで満開以上になっている。でもたき火はない。風のあとには、落葉はそのままアスファルトの上に積もり、ぼんやり歩いているとすべることもある。お掃除する人はかろうじて土のあるところに落葉を集めている。たき火ができるといいのにね。

アンボンに気をとられたまま、タイや沖縄の詩人について話し合う機会があった。その夜の夢は島の青い海だった。南の海のイメージが抜けないまま、大晦日の「冬の旅」のリハーサル。一気に暗い世界に転落した。いい曲だけど、何度きいてもほんとうに暗い。暗いけど、何度きいてもいい曲だといったほうがいいのかな。シューベルトのサロンで初演のときも、あまりのくらさに、聴いている友人たちはみなじっとうつむいて沈黙してしまったらしい。シューベルトはだいじょうぶ、そのうちわかるよ、好きになるよ、と言ったという。

日本語訳者のひとり、山元清多さんが亡くなったので、ことしの「冬の旅」は追悼の意味あいもある。ゲンさんが訳したのは「最後の希望」「村で」「あらしの朝」「幻」「道しるべ」「三つの太陽」。ゲンさんの不在をぴったり言い当てているみたいな詩ばかりだと今は感じる。そうした個人的な感慨は斎藤晴彦さんのほうが強いに決まっている。しかし斎藤さんは言うのだった。これだけ暗い歌を歌って、お客を笑わせてみたいなあ、と。出来るかな? 今年の出来ばえを見に聞きに来てください。当日時間があってその気になったら、予約なしでも、どうぞ!
12月31日19時開演、シアターイワトです。
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by suigyu21 | 2010-12-21 20:35 | Comments(0)

海は広いな大きいな

遠く旅する意欲がおとろえている。海外は飛行機に長い時間乗ることを考えただけでめげる。いろんなところでいろんなおもしろい目にあったから、もうどこにも行かなくてもいいという気もあったのに。。。行ってみたいなあ、インドネシアのマルク州アンボン。ジャカルタから三千キロの海の上に点在するマルク(モルッカ)諸島の中心の港町だ。マルク州ではキリスト教とイスラム教の間に大きな紛争があったが、落ち着きを取り戻しているらしい。ポルトガルやハワイの影響を受けているというアンボンのガムラン音楽、トトブアンを聞かせてもらうのだ。と、すっかり行く気になってしまった。
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by suigyu21 | 2010-12-05 23:12 | Comments(0)