水牛だより

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土曜日が暮れていく

雨が小やみになったので、外の空気を吸いにでかける。あてもなく歩くのはいい。たっぷりと水分を含んだあまい沈丁花の香りに圧倒され、雨に洗われてあざやかさを増した黄色いミモザに目をうばわれる。屋根までとどきそうな木のぜんたいが黄色い花の房におおわれてふわふわしている。雨が降ったあとでは、いっきに春がうごめく。と感じる。

歩いていたら、たい焼きがふとこころに浮かんできた。空腹だったわけではない。読んだばかりの原稿に登場していたからかもしれない。和子さんとふたりで麻布十番をうろうろしていて、はげしい夕立にあった。そこがたい焼き屋の前だったので、雨宿りしながら一匹ずつ食べたことも思い出した。待っているうちに、夕立で暗くなった空はそのまま暮れていった。待ちきれずに歩きだし、ヘビーな前菜だったね、などと言ったりしたのに、はて、あの日は夕食に何を食べたのだったろう。思い出せない。
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by suigyu21 | 2010-02-27 23:02 | Comments(0)

ひとりごと

ツイッターにはお楽しみもたくさんあるらしい。IDを入力すると、いろんな(いいかげんな)ことを返してくれる、というのはその一つ。「らいせったー」からは「来世は『ヤクザのボス』です」と言われ、「messetter」からは「メッセージは『実は、無敵かも。』です」と言われた。今生で無敵なら、来世はヤクザのボスとしてもやっていけそうな気がする。などと笑ったりしているが、もちろん何の根拠もないし、おシゴトのじゃまであることに疑いはありません。IDを入力したのは自分だから、ま、文句は言えないな。

きょうはシコ・ブアルキの『ブダペスト』やフレッド・ジンネマンの『ジュリア』についてのつぶやきを読んだ。ふたつともおもしろいと思ったものなので、頭を揺らして、記憶を呼び戻す。
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by suigyu21 | 2010-02-21 19:48 | Comments(1)

わかれ道

家の前がバス停なので、寒いときはついバスに乗る。寒くてしかも雨が降っているきょうのような日ならぜったいにバスだ。目的地まで、乗っている時間は電車より長いのかもしれないが、窓の外の景色をぼんやりと見ているだけで退屈しない。そしてぼんやりおんなじ景色を見ているうちに、このあたりには鋭角の二叉路というのがわりとたくさんあることに気づいた。農道の名残りもあるのだろうか。道のわかれるところの角度がとんがっているほど、岐路にある建物の端っこがおもしろい。あたたかくなったら、いま記憶にある鋭角の二叉路をすべて写真に撮ってみようと思いたつ。

かつて住んでいたところの近くの大きな二叉路がわかれるとにろは交番があった。正面のドアが二つの道路が合流する中心を向いていて、なにかアブナい、という感じだったのだが、ついにあるとき、どちらへの道だったか、曲がりきれなかった車が交番に激突して、駐在のおまわりさんが死んだ。その事故の後しばらく交番は無人で、やがて閉鎖されたのだった。
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by suigyu21 | 2010-02-13 21:26 | Comments(1)