水牛だより

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ゆき、雪

「高橋悠治ソングブック」を作るという話をしたら、さがゆきさんがそれにあわせて手作りのしおりをつくるのだ! と張り切っている。三日間の「トロイメライ」限定のサプライズです。お楽しみに。ソングブック本体のほうは、用紙も手製本のしかたもほぼ決まった。あとは楽譜のファイルの完成を待ってレイアウトし、入稿の予定。

富士山が初冠雪だというニュース。片岡義男さんがまだテディ片岡だったころに書いた「新・雪国」を読んだ。もちろんあの「雪国」のパロディ。原作者がまだ生きているころに発表されたもので、とてもよく出来ている。登場人物は島村と駒子という名前のふたり。島村が駒子にふられて東京に帰るところで終る。おしまいの一行は「国境の長いトンネルを抜けると、もう雪国ではなかった。」つい笑って、そのいきおいのまま入力もしてしまった。いつか片岡義男選集を作ることになったら、収録しよう。良質のパロディを知ってしまうと、知る前と同じようには原作が読めなくなる。深い距離ができてしまうのですね。
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by suigyu21 | 2008-08-27 23:33 | Comments(5)

夏のひと

真夏の暑い日々、片岡義男さんから毎日メールが届く。夏はどこにも行かない、仕事しましょう、というのはほんとのことでした。うれしいな。メールといっても、本文は一文字もなく(笑)、編集中のエッセイ集の原稿がひとつかふたつ、ただ添付されてくるだけ。メールは自動受信しないで、日に何度かチェックしているが、だいたい片岡さんが送ってくれた一時間あとくらいには受け取っているというのもヘンな感じ。きっとそういうふうにできているのでしょう。

原稿を書くとき片岡さんはOASYSというワープロを(いまだに)使っている。OASYSといえば親指シフトキーボード、しかも超少数派の現役ならば、たとえメールでもPCで入力なんかしないんです。わたしもPCに移行するまでは使っていた親指シフト、入力するときの日本語と指との関係にストレスがないことは存分に知っている。だから本文がなくてもいいんです。しかし、受け取りました、という返信はきちんとしなければ。ついでに余計なことを書いてしまったりして、夏の日々は暮れてゆく。このペースでいけば、エッセイ集は秋にはできあがるかな。
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by suigyu21 | 2008-08-20 20:13 | Comments(4)

超強力両面テープ

「トロイメライ」に合わせて作ることにした『高橋悠治ソングブック』について、リトルマガジン「イワト」に原稿を書く。まだ細部のアイディアはかたまっていないが(遅)、ま、いつものことです。

原稿の次は「トロイメライ」のちらしを送る準備。チケットは作らずに、メールか電話で申し込むやりかただから、情報をメールで送ってもいいのだけれど、とても繊細なちらし(デザインは平野甲賀さん)をみんなに見てほしくて送る。伊東屋の夏のセールのときに上等な封筒の束をいくつか買っておいたが、それだけでは間に合いそうもないので、買い足しに出向くと。。。

伊東屋の封筒のフロアには「のり」のコーナーもあった。そこで売り場の詳しそうなおぢさんに訊いてみる。スリーブと紙とを貼り合わせたいんです、プラスチック用の接着剤でやってみたら、はがれちゃって。。。おぢさんは、ふふふ、と笑って、くっつかないでしょ? とうれしそう。のり業界の常識なのかな。のりではなくて、むしろ両面テープがいいかもしれませんよ、との忠告にしたがい、超強力両面テープというのを買ってみた。接合部に50N/cm2以上の圧力を加えて接着してください。と書いてあるが、どうしたらいいのだろう。ためしに貼り合わせてみたところは今のところちゃんとくっついている。ドキドキ。
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by suigyu21 | 2008-08-13 22:32 | トロイメライ | Comments(0)

製本部、ふたたび出張します

出張製本ワークショップの第二回目が近づいてきた。8月23日(土)午後いっぱい、スイッチ・パブリッシングのカフェ、レイニーディで。

いったい真夏の土曜日に人が集まるのだろうかと心配したが、そろそろ定員いっぱいになるらしい。よかった。

今回は絵はがきを綴じる。片岡義男さんの絵はがきストーリーを何枚か、それに自分の好きな絵はがきを加えて10枚くらい。表紙に革を使う。いろんな要素があり、工夫できる部分も多い。製本の四釜さん、革担当の原田さんとあれこれ細かいことを相談するのは楽しい。きっと参加者の数だけゆかいな「本」ができることでしょう。

当日カフェは通常通り営業していますので、コーヒーを飲みながら観察するのもおすすめです。

テーマ作家(笑)片岡さんも「見にいきます」と言ってくださった。絵はがきそのものを綴じてしまうのでなく、透明なスリーブを何枚か綴じれば、絵はがきをいれかえて楽しめる、とのご意見だったので、それを作りはじめた。が、スリーブと紙とを貼付けるための接着剤がない。工作用のものがあるにはあるのだが、紙かプラスチックかどちらかに比重(?)がかかってしまって、少しの力ではがれてしまうことを発見。性質の違うものを接着するのはむつかしいのだった。ただいま考慮中。当日までに出来上がるかどうか。。。
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by suigyu21 | 2008-08-11 15:58 | Comments(1)

子守唄の夢

如月小春さんは「トロイメライ」のためのマニュアルというのをあとがきのように書いている。子供、ピアノ、ビデオ、発砲スチロール、アナウンサー、ヒョロリ、新宿、マンション、仮面、トロイメライ、について何行かずつ。トロイメライは「子守唄」という意味だと思っていた、とある。原作には少しだけそういう感じが残っているようにも感じられる。

初演は仮面劇だったと記憶している。劇場に入ると、<人類>が真っ白い仮面と真っ白い衣装で真っ白い地球を抱えて暗闇に座っているのだった。その<人類>は今度も当然登場します。彼がいなくては物語が始まらない。まっさらな仮面と衣装で演じるのは初演と同じく楫屋一之さん。

本屋で『トロイメライ』(島田虎之介)という漫画本に呼ばれた。如月さんの「トロイメライ」とは何も関係もないけど、買いました。一台のピアノをめぐって、二十世紀のはじめから、カメルーン、ジャカルタ、イラン・イラク国境、東京などで物語が展開するらしい。
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by suigyu21 | 2008-08-06 20:31 | トロイメライ | Comments(0)

1984年といえば

1949年に出版されたジョージ・オーウェルの小説のタイトルでもありますが、如月小春さんの「トロイメライ」初演の年でもあります。この一夜の夢のストーリーをいろどるのは居間のテレビとテレビゲーム、「ジリリリリ」と鳴る電話やテープレコーダーなどのモノたち。ずいぶん古いように思えるけれど、テレビゲームはコンピュータゲームへ、すでに発売されていたウォークマンは携帯電話へとまっすぐにつながっている。そう考えると、このころに子どもたちが生死の境をひょいと超えはじめたのも偶然ではないだろう。登校拒否の子どもが増えてはじめて社会問題となったのもこの年だった。
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by suigyu21 | 2008-08-02 14:11 | トロイメライ | Comments(1)

「トロイメライ」の予約開始です

トロイメライ——子供の情景(2008)
如月小春原作(1984)によるポータブル・シアター
9月19(金)19.00  20日(土)19.00 21日(日)15.00
シアターイワト(神楽坂) 4,000円

高橋悠治:構成、台本、作曲、ピアノ

白く明るい 言いようのない痛ましさ 少年の心にひろがる空白を いまにも切れそうな細い糸でつなぎとめて いのちの側へとひきもどす少女の物語を 断片となったことばと音と沈黙の織物として再構成し 数年前にこの世界から消えてしまった如月小春の影を追う夜の航海

Ayuo:声、ギター
遠藤良子:サキ
鈴木光介:カイ
梶屋一之:人類

音響:島猛/協力:水牛/制作:シアターイワト
予約メール:haru@jazz.email.ne.jp
【問】03-5228-6403 http://www.theatre-iwato.com

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台本は7月の終わりに出来てきた。A4で20枚ほどの分量。如月さんの原作は、かなりことばが多く、みんなおしゃべりだが、そのテキストは徹底的に刈りとられて、いわば骨格だけになってしまった印象。それでも登場人物は出演者の数より多いから、いま誰かだった人が次の台詞では違う人になっていることもある(らしい)。

この公演にチケットはありません。メールか電話で予約して、当日受付で精算をしてください。一日限定100人のちいさな劇場です。早めのご予約をぜひ!
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by suigyu21 | 2008-08-01 00:51 | トロイメライ | Comments(0)