水牛だより

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夏は好きだけど

陽ざしを避けるためにカーテンをしめた薄暗い部屋でごろごろしながら、冬に冬眠というのがあるのだから夏には夏眠があってもいいのに、と思う。みんなが氷室のようなところで外の暑さも知らずにぐっすり寝ていれば、脳はやすまるし、世界もなにか沈静するのではないかしらん。冬眠するのは人間でなく動物だというのがこの考えの難点ですが。

しかし熱帯の人たちはほんとに暑い時間は働いたり歩いたりしないでごろごろしているから、夏眠状態に近いとはいえる。いつか散歩好きの友だちにひきずられて、夏の真昼の香港を2キロくらい歩いた。暑いのに、なぜ、そんなこと、する、と目的地の飲茶屋のおばさんにあきれられた。汗がとまらずお店の奥の薄暗い洗面所で腕や顔を洗わせてもらって、こういうことをオロカというんだなと納得したのだった。それ以来、暑いときは万事ゆっくりすることにして、できるだけ夏眠状態に近づくようにしている。

陽ざしもかげってきた。そろそろ仕事しよう。
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by suigyu21 | 2008-07-29 15:59 | Comments(0)

ブログとは何でしょう

このブログをはじめて一年がたつというのに、何のために書いているのかどうもよくわからない。日記を書く趣味はなし、特に言いたいことがあるわけでもなし、宣伝するものもない。本家の水牛だよりをここに移転しようと思って開設したわけだが、その後移転の必要がなくなってしまった。はて、どうしたものでしょう。と思っていたところ、9月の「トロイメライ」を手伝うことになったし、8月にはRainy Dayでの製本ワークショップの第二回目もおこなう。そんなことをも少しマメに書いていこうかなと気をとりなおす。

あ、もう一つは片岡義男さんとの仕事。きょうはまたピッツアをごちそうになりながら、進行中の2冊のエッセイについて話しているうち、さらにもう1冊のエッセイと小説のアイディアも出て、しかも4冊同時進行しようということになった。そのせいかどうか、半分ほど入っていたシェリーのグラスをひっくり返した。動揺したのだろうか? だいじょうぶ、できます!
「片岡さん、夏はどこかに行くんですか」「行きません。行きたくないよ」「わたしもです。じゃあ夏中仕事しましょうね」「そうですね。写真撮りに行こうよ」てなことでまた打ち合わせが必要になるわけです。これまで3冊の小説を作ったが、1冊分の印税くらいごちそうになったかもしれない。そういう仕事のしかたなのだと思うことにする。片岡さんは別れるとき、「さよなら」とは決して言わない。「また会いましょう。連絡します」と言う。
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by suigyu21 | 2008-07-24 22:52 | Comments(2)

おもしろい人とつきあう

「社交的人間とはどういう人かというと、第一に分別がある。常識といってもいいかもしれません。とにかく分別をよくもっていることが大事。しかしそれだけでは退屈だ。そこで奇妙な人、いわゆる奇人であることが求められる。分別をもっていて、しかも奇人である。そういう人とつきあえばとてもおもしろいわけですが、そういう人がイギリスの近代では大事にされたんです。」(丸谷才一@「考える人」2008年夏号)

分別をもっていることが前提で奇人であるというのは成り立つわけだ。たしかにそういう人とつきあえばおもしろいだろう。でもほとんどいません、そんな人。まわりに奇人はたくさんいるけど、彼らがこの先分別を手にするとはとうてい思えない。両方をそなえるのがむつかしいのなら、分別の人よりは奇妙な人がいいな。
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by suigyu21 | 2008-07-16 21:30 | Comments(3)

ナポリへの道は那覇経由で

スパゲッティ・ナポリタンはイタリア料理ではなくて日本料理です。あのケチャップの甘さと麺の柔らかさがなぜか男心をそそるらしい。ときどき妙に食べたいと思うのだそうだ、特にひとりで食事をするときに。素材や調理のしかたが上等であればおいしいというわけではない。などとナポリタンについてあれこれ言い合う「ナポリへの道」同好会があって、ときどき仲間にいれてもらう。会長は片岡義男さん(笑)。「ナポリへの道」という本も近々出ると聞いています。

意識してメニューを見ると、あるんですね、スパゲッティ・ナポリタン。先日沖縄料理にひかれて入った居酒屋で、「那覇ポリタン」というのを見つけた。もやし、スパム入り、ケチャップ味。と書いてある。隣の席の男の子が注文したのを少しもらって食べる。麺はスパゲッティでなく沖縄そば、ケチャップとソースを合わせた味つけはナポリタンというより焼きそばに近い。でもなぜとはなしにおいしい。ナポリへ行くはずが、思わず台湾やインドネシアに舵をきってしまいそうな味でした。ナポリは遠い。
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by suigyu21 | 2008-07-09 21:33 | Comments(7)

今年は会えません

七夕の夜、東京は雨がぱらついて、天上のふたりはきっと今年も会えずじまいですね。
こんどの週末12日は地上のわれら青空文庫にも年に一度めぐってくるオフ会の日。その日は東京ビッグサイトで開催されているブックフェアのボイジャーのブースでオトメン大久保ゆうさんのトークも予定されている。さらに神保町のはる書房では「うつわを売ります」という催しもある。
ああそれなのに、おいらはその日東京にいないのさ。オフ会は11年目にしてはじめて欠席、みんなに会えないのは残念だ。うつわは交渉して、ちゃっかり予約した。ずる〜い、という声がどこからか聞こえる。スマン!

片岡さんとはすでに次のエッセイ集にとりかかっている。こんどは社長ひとりだけのちいさな出版社の仕事なので、できるだけ費用をかけない方針でいかなければならない。デザイナーを入れずに、どこまで感じのいい本にできるだろうか。予算が少ないというのはそれだけを考えるとマイナス要因かもしれないが、お金のかかったものとは違う格調のものを工夫するのは案外楽しいし、よけいなものを取り去った骨格だけの本は片岡さんにはぴったりだと思う。
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by suigyu21 | 2008-07-08 00:17 | Comments(3)